金ちゃん農園に見学に行ってきました



 無農薬・有機または無肥料栽培の野菜や米を店頭に並べたい。

 2012年 京都の街中から移住して来た私たちには滋賀県のこだわり農家さんの知り合いがあまり居なかったので、開店当初は滋賀県産の野菜や米であればエリアは何処でも良いと考えていました。しかし地産地消とは何かを考えると、ゆとりのある「湖西」に絞る必要があるのではと考えるようになり、信頼できる方に紹介していただいた『ねっこ自然農園』の農作業のお手伝いに行けることになりました。私自身が4才、1才の2児の父であり、これからの世代を育てている方を応援したいという想いがあるので子育てしながら農作業される加藤さんの姿に共感を覚えました。


 
 ある日、ゆとりでお菓子作家さんと高島で宿をされている方と妻が話しをしている際に「金ちゃん」という単語が頻繁に聞こえてきました。どうやら白味噌ワークショップの話で盛り上がっている様子。そして「金ちゃん知り合いだから聞いてみてあげる」と。すると何日か経って、ある日ふらりと堀田さんa.k.a.金ちゃんがゆとりを訪ねて来ていただきました。何度も噂には聞いていましたが、想像より気さくな方でこちらの不躾な質問にも丁寧に答えていただき、ひげ店主の農園見学の許可もいただきました。

 農園は湖西でも湖北に近い今津にあります。ここまで北上すると田畑に雪が結構残っています。今年はまだマシだと仰られていたので、酷い年は本当に大変なのだろうなと想像が付きます。

 さてまずは厩舎から見学です。


発酵させた餌 サイレージ
サイレージはこうやって発酵させます

 昔は今津でも牛を育てている方がおられたそうですが、今は大規模な厩舎と堀田さんの厩舎の2カ所になったそうです。堀田さんの厩舎には成牛、子牛含め20頭ほどの乳牛が飼育されています。餌は堀田さんが育てた収穫後の稲を発酵させたサイレージと、知り合いから購入した牧草を与えておられます。畑の不要物は厩舎、厩舎の不要物は田畑に循環して役に立つ。本当に素晴らしいと思います。

 次に、気になる堆肥を見せていただきました。まだ完成ではなかったのですが、飲食店で出汁を取った後の出涸らしなどを発酵させた堆肥は臭いもそんなに無く、手で触ると少し温かくなっていました。あと、木酢液をつかった液肥もあるそうです。

出汁を取ったあとの出涸らしなどを発酵させて作る堆肥 

 若杉ばあちゃんのお米を育てている話になり、全く動物性を食しない方なので若杉ばあちゃんへのお米は堆肥も植物性しか使用しないと仰られていたのが印象的です。勿論、堀田さんは牛を育てているので牛糞からの堆肥が主であり、特にオーダーのある方へは対応されているそうです。

 次に畑を見にいこうとすると、小麦粉を購入するために子どもを連れた若いお母さんが堀田さんを訪ねて来られました。福井から高島に移住されてこられた方でした。そう言えばこの見学の後にも移住される方のために何かお手伝いに行かれると仰ってられたなぁ。移住する家族は、移住先での人間関係が特に気になる所。堀田さんの人柄から想像して、こういう方が近所におられたら心強いだろうなと思いました。

堆肥 まだ完成していないそうで、何度も混ぜるそうです

 場所を教えていただき、少し離れた堆肥小屋を見に行きます。まだ堆肥は完成していないとの事でしたが、御自身で育てている牛の牛糞なので一番信用できるでしょうし、餌によるのか、臭いも未完成の堆肥のわりにはそんなに臭くもありません。

 今回の見学で、堀田さんの丁寧な仕事と温かい人柄が多くの方に慕われるのだなと感じました。3月3日の白味噌ワークショップが楽しみです。堀田さんの育てた大豆と米(糀)で作る白味噌。絶対の自信を持っておすすめできます。ゆとり初主催のワークショップ、まだ若干参加枠ありますので、是非この機会に一緒に手前白味噌を作りを体験してみませんか?

▼3月3日『金ちゃんの白味噌づくりワークショップ』についてはこちら
http://yutori-shiga.blogspot.jp/2016/02/blog-post_24.html

 農の輪を広げましょう。